慣らし保育の期間・スケジュールや職場復帰をスムーズにするポイント解説

慣らし保育の期間・スケジュールや職場復帰をスムーズにするポイント解説

慣らし保育は、通常の保育が始まる前に行われる、時間が短縮された保育のことです。この期間は、保護者も子どもにも戸惑いがみられます。慣らし保育の期間やスケジュール、慣らし保育によくある事例と対処法、復帰のタイミングなど解説します。

慣らし保育とは

慣らし保育が始まると、職場復帰を控えている保護者の中には、なぜすぐ通常保育に入らないのかと考える方も多いようです。慣らし保育の目的、その期間にもらえる育児給付金について確認しましょう。

子どもが保育園での生活に慣れるための準備期間

慣らし保育は、通常保育に入る前段階として、子どもが園生活に慣れるための準備期間のことです。

慣らし保育の目的は、主に以下の3つが挙げられます。

  1. 段階的に保育園に慣れる
  2. 保育園に通う生活リズムを作る
  3. 保護者が子どもと離れた生活に慣れる

慣らし保育期間中も育児休業給付金の対象

慣らし保育中でも、育児給付金を受給している方は、継続して受給されます。そのためには、条件を満たさなければいけません。
その条件は、以下の2つです。

  1. 慣らし保育期間中に1歳の誕生日を迎えない
  2. 育児休業給付金がもらえる期間内に職場復帰していない

育児給付金は、子どもが1歳となる日の前日まで支給されます。

慣らし保育中に1歳を過ぎると、1歳になった日から職場復帰する日の前日までの育児休業給付金はもらえません。
そのため、慣らし保育期間を考慮して、1歳前に入園する必要があります。

10日から2週間にわたる慣らし保育のスケジュール

慣らし保育の期間は、園の方針や保護者の就労状況などによって異なりますが、おおむね10日から2週間程度です。慣らし保育期間のスケジュールをご紹介します。

0歳児・1歳児ともに開始直後は午前中だけ預ける

0歳児・1歳児ともに、慣らし保育開始直後は登園から1~2時間程度で終了になります。

慣らし保育の初日から通常保育までは、5つのステップがあります。

  1. 1~2時間の短時間保育
  2. 給食まで
  3. お昼寝まで
  4. 午後のおやつまで
  5. 通常保育

徐々に時間を伸ばしていき慣らし保育が終了する

慣らし保育が始まる頃は、1〜2時間でお迎えになりますが、給食・お昼寝・午後のおやつの時間を区切りとして、徐々に時間を伸ばし、通常保育になります。

保護者の勤務状況によって、お迎えの時間を配慮してもらえる場合もあるので、入園予定の保育園に確認してみてください。

ポポラーインタビュー

慣らし保育が終わらないかも?よくある事例と対処法

慣らし保育期間中は、子どもの様子から慣らし保育が終わらないのではないかと、思い悩む保護者が多いものです。

よくある事例は、以下の3つです。

  1. 登園時に泣き止まなくなってしまう
  2. 食事や水分が思うように摂れない
  3. お昼寝ができない

上記の対処法について、解説します。対処法を知り、慣らし保育前に心構えをしておくと安心です。

登園時に泣き止まなくなってしまう

子どもが泣く理由は、新しい環境への不安や緊張、いつも一緒にいる保護者と離れることへの分離不安が考えられます。慣れない人に抱かれたり、保護者の姿が見えないことで、ますます不安が強くなっているのです。

泣き止まないときの対処法には、以下のようなものがあります。

  • お出かけするような楽しい雰囲気をつくる
  • 子どもに「必ず迎えに来るね」と伝える
  • 子どもからそっと離れる
  • 子どもが泣いてもすぐ先生に託す

泣かれるのはつらいですが、慣れてくると、しばらく泣いてもあきらめて、先生とおもちゃで遊びだすこともよくみられます。

食事や水分が思うように摂れない

やはり慣れない環境では、給食や水分補給がうまく摂れないという子どもも多いです。それだけでなく、家庭との味付けの違いや食べず嫌い、もともと食が細いといったことも考えられます。

給食や水分が思うように摂れないときの対処法には、以下のようなものがあります。

  • 家庭で使っているスプーンやフォーク、コップと同じものを用意する
  • 家庭で給食と同じメニューを一緒に食べる
  • 卒乳していない子どもは断乳する
  • 家庭の食事を楽しむ

0歳から1歳の子どもは、給食や水分が摂れないことで熱中症などの体調不良につながりやすいので、日中を楽しく過ごすためにも、きちんと食べてほしいものです
。他の子どもが食べる様子を見たり、先生がほめてくれることで、徐々に食べられるようになっていきます。

お昼寝ができない

慣らし保育では、緊張から神経が高ぶって眠れないという子どももよくみられます。園と家庭での生活リズムが合わない、1人で寝るのが不安ということも考えられます。

お昼寝ができないときの対処法には、以下のようなものがあります。

  • 早寝早起きの生活リズムを整える
  • 保育園で眠れない分は、お迎えの後に寝かせる
  • 添い寝しながら、背中をトントンとたたいて寝かせる
  • 就寝の際は、部屋を暗く静かにする

0歳から1歳の子どもは、少しずつまとまって眠れるようになり、日中に起きている時間が増えてきます。睡眠時間や眠りの間隔には、個人差が大きいのも事実です。保育園では、時間が決められており、すぐには対応できないのも当然といえます。

慣らし保育と職場復帰のタイミング

保育園の入園を考えるとき、職場復帰のタイミングに悩む保護者も多いでしょう。
職場復帰のタイミングは、入園時期と慣らし保育、育休期間を総合的に考えるのが望ましいです。

育休中に慣らし保育を終えてから職場復帰がベスト

慣らし保育をおこないながら、育児給付金を受給し、慣らし保育の終了後に職場復帰する方法です。

育休期間が終了するまで(満1歳の前日)に、慣らし保育を終える必要があります。
入園予定の保育園に、慣らし保育の期間を確認するとともに、職場復帰をする日にちを伝えておきましょう。

育休中に慣らし保育をするメリット

慣らし保育期間は10日から2週間あり、育休中に慣らし保育をおこなうメリットがあります。

主なメリットを以下に示します。

  • 段階的なお迎えの時間に対応できる
  • 子どもの体調不良や病気に対応しやすい
  • 復職に向けた準備を進められる
  • 美容院やリフレッシュといった自分の時間を作れる
  • スキルアップに時間を使う

職場復帰してからは、育児や家事、仕事と忙しくなるため、慣らし保育期間に自分なりの過ごし方ができることがメリットです。

慣らし保育と職場復帰をスムーズにするポイント

入園や職場復帰が決まったものの、慣らし保育の期間が長い、入園時期によって慣らし保育期間中に1歳を超えてしまうなど、職場復帰が難しくなるケースも少なくありません。
ここでは、慣らし保育期間中の職場復帰をスムーズにするためのポイントについて解説します。

慣らし保育期間について保育園に相談する

慣らし保育期間は10日から2週間が一般的ですが、保育園によって期間に違いがあります。
加えて、保育園に慣れるまでの時間にも個人差が大きいです。

保育園によっては、慣らし保育期間について保護者のニーズに対応してくれる場合もあります。
職場復帰の時期が決まっているのであれば、慣らし保育期間の短縮について相談しましょう。

会社の制度として育休延長や有給休暇が可能か確認

慣らし保育期間中に1歳を過ぎてしまう場合は、会社の制度として、職場復帰までの育休を延長できるかを確認しましょう。

また、有給休暇が取得できるのか、あるいは子どもの送迎に対応できる時短勤務とするのかなど、家庭状況を踏まえて相談してみてください。
会社も調整が必要になるため、なるべく早く連絡を取ることをおすすめします。

家族と協力体制について話し合う

慣らし保育期間と職場復帰が同時期になる場合は、家族の協力が必要になります。家族に送迎を頼む、場合によっては有給休暇を取得してもらうなど、1人で抱え込まないことが大切です。

どのような対応が可能なのか、具体的な協力体制について話し合いましょう。

まとめ

慣らし保育は、子どもが園生活に慣れるための準備期間のことで、10日から2週間かけて、段階的に長くしていきます。職場復帰を控えて、仕事と両立できるかなど不安に思うこともあるでしょう。慣らし保育と職場復帰をスムーズに進めるためにも、この記事をぜひ参考にしてみてください。

この記事の製作者

えんさがそっ♪編集部

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