認可保育園に落ちたらどうする?次に進むためにやるべき行動とは
保育園の入園に向けて申し込みを行った結果、保留通知書(不承諾通知書)が届いてしまう場合があります。保留通知書(不承諾通知書)とは、入園の見送りを通知する書類で、二次募集枠などを目指し、改めて保活を行う必要があります。
今回は、認可保育園に落ちてしまったらどうすればいいのか、保育園落選後にとるべき対応について解説していきます。
保育園に落ちてしまった……考えられる理由は?
保育園の審査に落ちてしまうのは、どんな場合なのでしょうか。
まず最初に、保育園に落ちてしまった際に考えられる原因について解説していきます。
指数が入園基準に満たなかったというケースが多い
保育園に落ちる理由として最も多いのが、各家庭の状況により付けられる指数が申し込んだ施設の入園基準に満たない場合です。
指数とは、各家庭の保育の必要性を点数化したもので、指数が高い家庭から優先的に入園が決まります。指数は、主に以下の項目で算出されます。
- 就労状況(就労日数や時間、就労場所)
- 出産、疾病、看護、介護
- 心身障がいの有無
- 求職、就学
- 世帯状況(ひとり親家庭、祖父母の同居)
- 在園児(兄弟・姉妹)の有無
- 認可外保育園等への預け入れ実績
詳細な項目については、市町村によって異なる場合があります。
これらの項目につけられた指数の合計をもとに、保育園ごとに入園希望者の優先順位付けを行い、内定者を決定します。
指数が低い場合には優先度が低くなり、入園できないという結果になってしまいます。
各家庭の指数については自分自身でも計算することができますが、自治体の相談窓口で正確な数字を計算してもらうことができます。
自分の家庭の指数を把握し、候補とする保育園の昨年の最低入園指数を自治体に問い合わせてみると、入園の可能性が高そうかあらかじめ目途が立てられます。
認可保育園に落ちたらやるべき行動とは
保育園に入れなかった場合には、どうしたらいいのでしょうか。
次に、保育園に入れなかった場合の対処法について解説していきます。
認可保育園の二次募集へ申し込む
保育園から不承諾通知が来た際に最初に行うのは、二次募集があるかの確認です。
4月入園の場合、辞退者が出たなどの理由で定員に空きがある施設は、二次募集があります。二次募集をしている際には、書類の提出期限や申し込み方法などを確認し準備していきます。
一次募集の際に提出していれば再提出不要の書類も多く、準備が最初に比べてスムーズに行えるケースがあります。
ただし、再度準備しなくてはならない書類もあるためスケジュールの確認を忘れず行っておきましょう。
通える範囲について再検討する
次に、通える範囲を見直し、保育園の候補を広げることも必要になります。
希望する保育園よりも少し遠方になる場合もありますが、通勤経路にそった保育園の確認など候補を見直す再検討を行います。
候補となるエリアを広げることができても、二次募集を行っていない施設もあるため、できるだけ候補数を増やすことを念頭に確認していくと良いでしょう。
落ちてしまった際に慌てないためには、保活を行う際に保育園の候補を複数出しておき優先順位を付けておくことが有効です。
万が一に備えるためにも、保活を行っている際に複数の保育園を比較することを意識しておきましょう。
認可外保育園へ視野を広げる
認可外保育園の検討を行うことも有効です。
認可保育園の定員がいっぱいになってしまうと、必然的に認可外保育園への応募をする人が増えてきます。
認可外保育園においても定員があるため、できるだけ早くから申し込みなどの問い合わせを行うことが必要です。認可外保育園に預けることで次の認可の募集の際に加点対象となるため、認可保育園が決まるまでは認可外保育園に預けるという方法も良いでしょう。
ベビーシッターなど保育サービスの利用を検討する
認可保育園、認可外保育園などいずれの保育園も預けられない場合は、保育園が決まるまで一時的な保育サービスの利用も検討してみてください。
保育園等と比較すると割高になる場合もありますが、ベビーシッターをはじめとする民間のサービスを活用すれば、育児にかかる負担も軽減されます。こうしたサービスには、申し込み期限などがありません。家庭の状況に合わせて、利用が可能なサービスについて調べておきましょう。
>>保育園以外に預けられる施設を一時保育の注意点とあわせて紹介
職場に育休の延長を申し込む
保育園の入園を再度検討していく場合には、育休を延長する方法もあります。認可保育園に落ちたことで職場復帰できない場合、育休の延長を申し込みましょう。その際に、「育児休業期間変更申請書(任意書式)」を提出します。職場復帰できないとなると、業務や人員の調整が必要になるため、なるべく早く連絡することが大切です。
育休を延長する際に必要な対応
育休を延長することを視野に入れる際に押さえておきたいポイントについてご紹介していきます。育休とは法令で定めている権利でもあるため、しっかりと確認しておきましょう。
1歳6ヶ月までは延長が可能
会社の規程(規則)に関わらず育休は、子どもが1歳になるまで取得することが可能ですが、認可保育園に入園できない場合、1歳6ヶ月まで延長ができます。さらに、1歳6か月に達する前日までに認可保育園に入園できない場合、2歳まで再延長ができます。
これは、育児・介護休業法に定められており労働者の申し出を企業側(事業主)が拒むことはできません。
そのため、企業の就業規則にも明記されている場合がほとんどです。
保育園に入園できなかった場合には、他の方法を検討する期間が必要になります。
その期間を確保するためにも、勤務先に相談し申請を行うようにしましょう。
参照元:厚生労働省|育児・介護休業法の概要
保育所保留通知書(不承諾通知書)を提出する
育休の延長を申し出る場合には、延長が必要であることを証明する書類を会社へ提出する必要があります。
この証明に有効なのが、保留通知書(不承諾通知書)です。利用調整の結果、入所できなかった場合に、申込された保護者にお知らせする書面です。
育休の延長にともない、育児休業給付金の延長申請も必要となり、以下の書類を揃えなくてはいけません。
- 育児休業給付金支給申請書
- 賃金台帳や出勤簿等の支払状況を証明する書類
- 保育所入所保留通知書(延長に必要な確認書類)
これらの書類を揃えて、会社が申請手続きをおこないます。
認可保育園に入るために優先順位を上げる方法
認可保育園に入園するためには、基準を満たす環境を構築しておくことが必要です。
認可保育園に入りやすい環境を作るために検討しておきたいポイントをご紹介します。
認可外保育園(無認可保育園)を利用する
認可保育園の入園ができなかった場合には、認可外保育園の利用を検討していきます。
認可外保育園を利用している家庭は、指数において加点対象となるケースが多く、翌年は優位になる仕組みがあります。そのため、認可保育園に入園できない場合には、認可外保育園に入園をし、優先順位を上げることも1つの方法です。
ベビーシッターを利用する
ベビーシッターを利用している家庭は、指数において、加点対象になるケースがあります。
就労を目的とした一定期間のベビーシッターの利用が「保育を必要としている」と判断され、認可保育園の入園申し込みの際、加点対象になることがあるのです。
加点対象になるためには、ベビーシッターが発行する「受託証明書」が必要となります。保活においては、1点が入園を左右することも少なくありません。獲得できる加点内容は、自治体によって大きく異なりますが、ベビーシッターを上手に利用し、少しでも保活を有利に進めていきましょう。
まとめ
保育園に入園ができないとなれば、計画していた仕事への復帰などに大きな影響を与えます。
しかし、万が一、入園について保留通知書(不承諾通知書)が届いた際には、どのような対応があるのか、事前に検討すべきことが分かっていることで、改めて保活を開始することが可能です。
そこで今回ご紹介している内容を参考に、保活の際にも意識しておくことで、万が一に備えた対応を行っていきましょう。