保活に重要な指数(点数)とは?点数の計算方法や加点方法について解説

保活に重要な指数(点数)とは?点数の計算方法や加点方法について解説

保活を進める上で重要になる点数とは?

保活について調べると、よく目にするのが「指数(点数)」ではないでしょうか。まずはこの指数が何を指しているのか、ご紹介していきます。

認可保育園の入園時に必要な世帯ごとの保育の必要性を点数化したもの

保活をするうえでよく目にする指数とは、認可保育園の入園選考に用いられる点数のことを指します。世帯ごとの保育の必要性を点数化したもので、指数の高い家庭から入園できる園が決まっていきます。

つまり、保活をするにあたって「指数」はとても重要なものであるといえます。

配点の要件は自治体によって異なりますが、世帯の状況によって加点や減点が行われる仕組みは共通です。

世帯の状況を点数化した2つの指数によって入園が決定する

認可保育園の入園選考に用いられる指数は、「基本指数」と「調整指数」の合計点数によって決められます。

ここでは、基本指数、調整指数が何を指しているのか、それぞれ詳しくご紹介していきます。

基本指数

基本指数とは、保護者の基本情報を数値化したものです。以下の状況によって、点数が出されます。

  • 就労
  • 出産
  • 介護
  • 疾病
  • 障害
  • 求職
  • 就学

父親と母親の点数を合計したものが、その世帯の基本指数です。就労と求職の違いや、週何回・何時間働いているかの違いで、点数に差が出てきます。

調整指数

調整指数とは、家庭の状況に合わせて加点・減点の調整をする点数のことを指します。調整指数の内容は自治体によって異なりますが、いくつかの例をご紹介します。

  • 3ヶ月以上就労を継続している
  • 兄弟がいる
  • 保育可能な祖父母が同居している
  • 認可外保育園やベビーシッターサービスの利用経験がある

このような要件で、加点・減点がされる仕組みです。

点数が同じだった場合の優先順位も決められている

基本指数と調整指数の合計で入園選考の優先順位が決まりますが、点数が同じ家庭も多くいることが予想できます。
その場合、自治体によって同一指数世帯の優先順位が決められているため、チェックしておきましょう。

例を挙げてみると、以下のようなものがあります。

  • 基本指数が高い世帯
  • ひとり親世帯
  • 多子世帯
  • 住民税額が低位の世帯

要件が当てはまる家庭から順位が決められることもあるため、注意しておくと良いでしょう。

保活で必要となる点数の計算方法

保活で必要となる点数の計算方法も例を挙げてご紹介します。指数は保活をするうえで非常に大切であるため、世帯の指数がいくつになるのか、計算しておくといいでしょう。

指数の要件は自治体によって異なります。住んでいる自治体のホームページで確認してみてください。

基本指数の計算方法

ここでは練馬区の指数を例に挙げて、計算方法について解説します。

居宅外の労働時間に関する指数
月20日以上・1日あたり8時間以上:40
月16日以上19日以下・1日あたり6時間以上7時間未満:31
参照元:練馬区|練馬区保育実施基準表

このように、就労の状況によって指数が異なります。
例として、2つの就労ケースについて指数計算をした場合、以下の通りとなります。

家庭A
父親:月20日以上・1日あたり8時間以上の就労:40
母親:月20日以上・1日あたり8時間以上の就労:40

家庭B
父親:月20日以上・1日あたり8時間以上の就労:40
母親:月16日以上19日以下・1日あたり8時間以上の就労:37

2つの家庭の基本指数を比較すると、両親がともにフルタイムで就労している家庭Aよりも、母親の就労日数が少ない家庭Bの方が指数が3点低くなるため、保育園入園の優先順位としては家庭Aの方が高いと考えられます。

調整指数の計算方法

調整指数についても、基本指数と同様に練馬区の指数を例に挙げてご紹介します。

練馬区の場合は、以下のような条件において加点・減点が定められています。

  • 保護者が単身赴任している場合「1」
  • 同居する65歳未満の祖父母が補完的な保育にあたれる場合「-4」

基本指数にこれらの加点・減点をしていきます。

参照元:練馬区|練馬区保育実施基準表

保育園入園を判断する点数の計算方法

基本指数と調整指数の合計が、世帯の指数です。
具体的な計算方法は以下の通りです。

指数が81点になる世帯例
両親ともフルタイムで就労:基本指数80
父親が単身赴任をしている:加点+1

数が76点になる世帯例
両親ともフルタイムで就労:基本指数80
65歳未満の祖父母と同居・補完的な保育にあたれる:減点-4

このように、基本指数に加点・減点され、その点数が世帯の指数になるのです。加点が多ければ多いほど、優先順位が上がるため、希望する保育園に入園できる可能性は上がるでしょう。

保活にかかわる点数についてのポイント

保活で非常に重要となる指数のポイントも解説していきます。指数の計算方法がわかったら、世帯の指数はすぐに計算しておきましょう。指数が分かっていると、その後にやるべきことが見えてくるはずです。

自分の点数で入りやすい保育園は調べられる

世帯が持つ点数で入りやすい保育園を調べることは可能です。
自治体によっては、過去の保育園の最低指数(ボーダー指数)を公開しています。最低指数とは、その保育園に入園できた最も低い指数のことを指します。

つまり、世帯の指数よりも過去の最低指数が低い保育園であれば、入園できる可能性があるということです。もちろん、その年によって最低指数は変化するため、必ず入園できるとは限りません。あくまでも目安として活用するのが良いでしょう。

世帯状況や就業状況によって算出されるため加点は難しい

先述した通り、指数は世帯状況や就業状況によって算出されるものであるため、簡単に指数を上げることはできません。

世帯の指数が低くて不安な場合は、調整指数で加点できる方法がないか、チェックしてみてください。

点数が低いときの保活の進め方

世帯の指数が低くて「保育園に入れるのか不安」という家庭もあるでしょう。
ここからは、加点の可能性も踏まえながら、世帯の指数が低いときの保活の進め方について解説します。

加点の可能性の有無について確認する

まずは、自治体の調整指数の要件を確認し、加点の可能性があるか調べてみましょう。
自治体により、保護者が単身赴任している場合や、未就学児が3人以上いる世帯の場合に、加点が得られる場合などがあります。

認証保育園や認可外保育園を検討する

待機児童が多い自治体は、認可保育園だけでなく、認証保育園や認可外保育園(無認可保育園)も検討するといいでしょう。認可外保育園は国が定めた基準を満たしていないケースもあるため、不安に感じる保護者も多いと思います。

しかし、一定の基準はクリアしていること、そして保育園によっては手厚い保育をしてくれるケースもあります。見学をして不安が取り除けるようなら、認証保育園や認可外保育園への申込みを進めるのもいいでしょう。

ベビーシッターサービスを利用する

自治体によっては、認可外保育園だけでなく、ベビーシッターサービスを利用すれば加点してもらえるケースがあります。月48時間以上などの規定条件もありますが、利用を検討してみるのもいいでしょう。

新設園を狙う

新設園は新しくキレイな保育園に通えるため、人気があるように思えますが、実は入りやすい場合も多くあります。
4月以外で開園する場合や2歳児以上の場合、その時期に入園を希望する人が少なく空きがでやすいです。

また、そもそも新設園は見学ができない状態で入園申し込みをする必要があるため、不安に思い避ける家庭も少なくありません。

その他にも新設園においては以下のような点が不安視される傾向にあります。

  • 園長先生がどんな方なのかわからない
  • 保育士も初めての保育園で環境に慣れていない
  • 行事対応も初めてでまとまらない など

一方で、設備が最新だったり、保護者の要望が通りやすかったりといった新設園ならではのメリットも多くあります。

0歳児入園を強く希望しているものの世帯の指数に不安があるという家庭は、新設園も希望するといいかもしれません。

条件の範囲内で希望する保育園を増やす

自治体によっては、希望園を30園まで書けるように設定していることがあります。それだけ、認可保育園に入園するのは簡単ではないのです。

通える条件に当てはまるのであれば、新設園や小規模保育園など多くの保育園を選択肢に含み、申し込むことをおすすめします。

まとめ

世帯の指数の計算方法をご紹介してきました。ここで紹介した通り、まずは世帯の指数を算出してみましょう。自分の世帯の指数を知ることで、保活をより効率的に進めていくことができます。

指数が低くても諦めるのはまだ早いです。加点ができるか調べてみてください。あわせて、指数が低くても入れそうな保育園を探してくことも大切です。

指数をしっかり理解し、保活を進めていきましょう。

この記事の製作者

えんさがそっ♪編集部

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