派遣社員の保活は厳しい?保活成功のポイントを解説

派遣社員の保活は厳しい?保活成功のポイントを解説

派遣社員の保活は厳しいと思っている方も少なくありません。しかし、保活を成功させるのが大変なのは、派遣社員も正社員も同じです。

本記事では、派遣社員の保活事情から、保活を成功させるポイントまでご紹介します。これから保活をはじめる派遣社員の方は、ご覧ください。

派遣社員と正社員の保活に違いはあまりない

保活において、派遣社員と正社員の大きな違いはありません。これは、入園の申込みで、雇用形態で差がつけられていることはないためです。

派遣社員だからといって、保活をするうえで不利なことはありません。しかし、派遣社員だからこその注意点がいくつかあります。その点は以下で説明しています。

派遣社員は育休復帰が求職中と同等の扱いになってしまう場合が多い

派遣社員でも産休・育休は取得できますが、産休に入る前と同じ職場に戻れることはほぼないでしょう。つまり、産休取得をすると、復帰時に新しい派遣先を見つける必要があるのです。

保育園の入園の内定が出たとしても、復帰先が決まっていないと求職中と同じような扱いになることも考えられます。また、復帰先が決まってから提出する書類もあるので、注意しておきましょう。

保育園の選考に必要な就労証明書は派遣元に作成してもらう

保育園の申込み時に必要となる就労証明書は、派遣元に作成してもらいます。育休から復帰する際に同じ派遣先に戻れることは少ないため、書類作成は派遣元に依頼しましょう。

派遣社員の保活が厳しいといわれる理由

先述した通り、派遣社員だからといって、正社員と差があるわけではありません。しかし、派遣社員の保活は厳しいと言われているのが現実です。その理由をご紹介します。

週5日フルタイムでの就業が基本で点数が低くなりやすい

認可保育園は、指数の高い世帯から入園できる仕組みです。週5フルタイムでの就業が基本となるため、就労時間が短い場合は点数が低くなり、保育園に入園できる可能性も低下します。

東京都練馬区の指数で確認してみましょう。

月20日以上・1日あたり8時間以上の就労:40
月16日以上19日以下・1日あたり8時間以上の就労:37

このように就労形態ではなく、就労時間により指数が異なります。上記の2つの例を見てみると、3点の差が出ています。37の指数しか得られない家庭は、40の指数を持つ家庭よりも保育園に入れる可能性は低くなってしまうでしょう。

指数については以下の記事に詳しくまとめています。こちらも合わせてご覧ください。
>>保活とは?始める前に知っておきたい基本的な知識やポイント

保育園入園が決まっても派遣先が決まらなければ退園もある

自治体によっては、次の派遣先が見つからない場合に、退園となる場合があります。また、入園申込み時と派遣元が変わってしまうなど、状況が変わった場合も、退園になることがあります。

退園を避けるためにも、入園申込み時と状況が変わった場合は、すぐに届出を出すようにしましょう。

東京都練馬区の「内定後・入園後の注意事項」には、以下のような記載があります。

派遣社員の方で、入園月中に会社都合により復職できないことが判明した場合には、判明した時点で早急に保育課入園相談係へご相談ください。申込み時と状況が変わった場合、入園後であっても退園になることがあります。

引用元:練馬区|内定後・入園後の注意事項

派遣社員が保活を成功させるためのポイント

派遣社員だからといって正社員と大きな差がつけられることはありませんが、待機児童が多いエリアに住んでいる方は、さまざまな対策をした方がいいでしょう。

認可外保育園の併願も検討する

認可保育園だけでなく、認可外保育園も検討するのがおすすめです。

認可外保育園は、国が定めた基準を満たしていないことから、避けてしまう家庭も多いのですが、一定の基準はクリアしていること、そして保育園によっては手厚い保育をしてくれるケースもあるため、見学をしてみるといいでしょう。

自治体によっては、認可保育園との併願も可能です。

また、認可外保育園の場合、認可保育園よりも保育料が高く設定されていることが多いのも懸念点かもしれません。しかし、自治体によっては補助金があることもあります。

例えば、東京都中野区は認証保育園やベビーホテルなど、東京都に届出済みの認可外保育施設を利用すると、補助金がもらえます。

この制度は、利用施設の月ぎめの基本保育料又は補助限度額62,000円のどちらか低い方の額と、認可保育所保育料との差額を補助するものです。つまり、認可保育園を利用するのと同じくらいの費用で、認証保育園や認可外保育園に通うことができます。

参照元:中野区|令和3年度認証保育所などの保護者補助金について

通える範囲内で保育園の選択肢を増やす

保育園の入りやすさは地域によって様々ですが、待機児童が多く難易度が高い自治体では第30希望まで書けるところもあります。

できるだけ確実に保育園に入れたいのであれば、自宅近くの保育園のみを希望するのではなく、通園できる範囲を広くして選択肢を増やすことをおすすめします。

新設園や小規模保育園も検討する

待機児童が多いエリアの場合は、小規模保育園や新設園も希望園に含めると良いでしょう。

小規模保育園は、0歳児から2歳児のみを預かる保育園のため、3歳児になるときに再度保活をする必要があります。そのため、入園希望者が少なく、比較的入りやすいとされています。

しかし、小規模保育園によっては卒園生を受け入れてくれる連携施設が確保されているケースもあります。入園前に確認しておきましょう。

新設園は最新設備できれいな園を魅力に感じる保護者も多いと予想されますが、見学ができない、新しい環境に保育士も慣れていないなどの懸念があり、避ける保護者も少なくありません。

一方で、保護者の要望が通りやすいという新設園ならではのメリットもあるため、希望するのもひとつの手といえるでしょう。

加点のためにベビーシッターサービスを利用する

保活をするうえで重要なのが、世帯の指数です。世帯の指数が高い家庭から保育園に入園できるため、指数をいかに高くできるのかが保活を成功させるカギともいえるでしょう。

そして、指数を高くする方法が調整指数です。自治体により加点できる要件は異なりますが、ベビーシッターサービスの利用で加点が得られるケースがあります。

月48時間以上利用などの条件もありますが、利用を検討してみるのもいいでしょう。

正社員への転職を検討する

派遣先が変わるたびに自治体や保育園に申し出が必要となるため、保活を機に正社員への転職を検討するのもいいでしょう。

子どもがいる状況での転職は、簡単なことではありません。しかし、最近では子どもがいる女性が働きやすい環境を作るスローガンを掲げている会社も少なくありません。

ワーキングマザー向けの転職サイトをチェックしてみるといいでしょう。

派遣先決定後は変更届の作成や保育園への報告も必要

先述した通り、派遣社員の場合は、保育園の入園が内定したところで終わりではありません。新しい職場の情報を自治体や保育園に知らせる必要があります。

実際にどんな手続きを取るのかを解説しますので、ご覧ください。

勤務場所や時間の変更は就労証明書を提出しなおす必要がある

保育園の入園内定後に派遣先が決まったら、新しい職場の情報を記入した就労証明書を提出しなおしましょう。

あわせて、自治体で用意されている変更申請書の提出も必要です。

これらの提出を怠ると、退園になるおそれもありますので、ご注意ください。

職場や緊急連絡先などの変更を保育園に知らせる

自治体に就労証明書や変更申請書の提出をするだけでなく、保育園にも勤務する職場の情報を伝えましょう。保育園には緊急連絡先として、職場の住所や電話番号を伝えておきます。

派遣先が変更になる度に、保育園に知らせてください。

まとめ

派遣社員は、保活において正社員と大きな差はありません。しかし、保育園の入園内定が出てから提出しなおす書類があるため、注意が必要です。

正社員であっても、派遣社員であっても、待機児童が多いエリアに住む方にとって、保活を成功させるのは大変です。

本記事で解説してきた保活を成功させるポイントを実行しつつ、派遣社員ならではの注意ポイントを抑え、効率よく保活を進めていきましょう。

この記事の製作者

えんさがそっ♪編集部

保育園・認定こども園・幼稚園を簡単手軽に探せる「えんさがそっ♪」では、はじめての保活で悩んでいる方向けに、保活に関するお役立ち情報を提供します。

Instagramで保活・子育て情報を配信中!