保育園に入園しても母乳をあげられる?冷凍母乳を持っていく注意点を紹介
保育園の入園を機に、母乳を続けるのか、やめるのかで悩んでしまう方も少なくありません。保育園が母乳対応をしている場合は、母乳育児を続けられますが、そうでない場合は、違う方法を検討しなくてはいけません。
本記事では、保育園に母乳を持っていく方法を紹介するとともに、断乳やミルクとの混合を検討する必要性について、解説していきます。
保育園の入園をきっかけに母乳育児に悩む人が多い
0歳児クラスに入園する場合、母乳を続けてもいいのか、それとも断乳した方がいいのか、迷ってしまう方も少なくありません。
完全母乳の良さも、ミルクとの混合の良さも、さらには完全ミルクの良さもそれぞれ考えられるため、自分たちに合った方法を検討してみましょう。
完全母乳(完母)で育てているとミルクに抵抗がある人も
保育園の内定が出るまで完全母乳で育児をしていた方にとっては、ミルクを使うのに抵抗がある人もいるでしょう。
世界保健機関(WHO)は、理想的な成長・発達・健康を促すために生後6ヶ月まで母乳のみの育児を行い、 さらには、適切な食事を補いながら2歳かそれ以上まで母乳を続けることを推奨しています。
そのため、完全母乳で子どもを育てたいと思っている方も少なくありません。
しかし、仕事に復帰する、保育園を利用することをきっかけに、完全母乳からミルクとの混合にするケースもあるでしょう。
入園予定の保育園が母乳に対応しているか確認が必要
完全母乳での育児を続けたい場合は、入園予定の保育園が母乳に対応しているか確認する必要があります。完全母乳を強く希望する場合は、入園の申込みをする前に、母乳対応をしている保育園を探し出した方がいいともいえるでしょう。
万が一、入園予定の保育園が母乳の対応をしていない場合は、ミルクとの混合に移行する必要があります。
入園後の母乳について検討できること
保育園に入園した後の母乳について、検討できることを3つご紹介します。
- 母乳育児を続ける
- 断乳をする
- ミルクとの混合にする
どの方法が自分たちに合っているのか、確認してみましょう。
保育園が母乳に対応しているなら母乳育児を続ける
母乳に対応している保育園に入園するのであれば、母乳育児を続けることが可能です。母乳をどのような状態で預かってもらえるのかなど、保育園に確認・相談してみましょう。
母乳を保育園に預ける方法などは、後に詳しくご紹介しますので、そちらもご覧ください。
月齢によっては断乳を検討する
保育園に入園する時の月齢によっては、断乳を検討してもいいかもしれません。入園してすぐに1歳を迎える場合や、離乳食をよく食べる場合は、断乳を検討してみましょう。
しかし、保育園に入園するタイミングでいきなり断乳してしまうと、子どもが大きな不安を感じてしまうおそれがあります。2週間から1ヶ月程度の期間をかけて、少しずつ授乳の回数を減らしていきましょう。
母乳とミルクの混合を検討する
自宅では母乳を与えつつ、保育園ではミルクを飲ませてもらう形にしてみるのもいいでしょう。つまり、母乳とミルクの混合育児です。
ミルクを飲めるようにしておくメリットもあるため、保育園の入園を機に混合に移行するのもひとつの手といえます。
ミルクを飲めるようにするメリットは、以下の通りです。
- 夫(子どもの父親)などに子どもを預けて出かけられる
- 体調不良のときに薬が飲める
- すぐに仕事復帰も可能
混合育児にも多くのメリットがあるため、混合への移行も検討してみましょう。
哺乳瓶でミルクを飲む練習が必要
完全母乳で育児をしてきた場合、子どもが哺乳瓶やミルクを拒否してしまうことも考えられます。
急に哺乳瓶でミルクを飲めるとは限らないため、早めに哺乳瓶でミルクを飲む練習を始めておきましょう。
保育園に冷凍母乳を持っていく方法
ここでは、保育園に冷凍母乳を持っていく方法もご紹介します。保育園でどのような母乳対応をとるのかは、事前によく確認しておきましょう。
また、子どもが保育園で冷凍母乳を飲んでくれないケースも考えられます。冷凍母乳を飲まなかった時の対処法についても、保育園と相談しておくのがおすすめです。
母乳専用の冷凍パックで持参する
母乳は、搾乳をしたらすぐに冷凍しましょう。母乳専用の冷凍パックを活用し、冷凍します。母乳は冷凍すると膨張するため、冷凍パックが満杯になるほどの量は入れないように注意しましょう。
また、母乳は少量に分けて保存するのがおすすめです。無駄を減らすだけでなく、解凍しやすくなるメリットもあります。小分けにしておけば、解凍後に母乳を足し合わせることもできるでしょう。
搾乳日を忘れずに記入する
冷凍した母乳は、最大6ヶ月の保存が可能だといわれています。しかし、保育園ではその日に搾乳したもの、もしくは数日以内のものしか受け付けていないケースもあると考えられます。
搾乳をしたら、必ず搾乳日を記入するようにしましょう。
保冷バッグで保育園に持っていく
後で詳しく解説しますが、冷凍した母乳を一度解凍してしまうと、再冷凍はできません。また、完全に解凍されてしまうと、常温では最大2時間程度しか保存ができません。
そのため、冷凍母乳が解けないように、保冷バッグに入れて保育園に持っていきましょう。
冷凍母乳の注意点
冷凍母乳を扱ううえでの注意点をご紹介します。冷凍母乳は正しく扱わないと、子どもの健康にも被害が出てしまうおそれがあります。
ここで紹介する注意点をしっかり把握しておくようにしましょう。
飲み残しの冷凍はNG
子どもが飲み残した母乳は、子どもの唾液が含まれています。雑菌が増殖するおそれがあるため、もったいないと思ってしまうかもしれませんが、飲み残しの冷凍は避けてください。
雑菌が繁殖するため再冷凍も避ける
子どもが口をつけていないとしても、冷凍母乳を解凍したものを再度冷凍するのも避けてください。解凍した母乳を常温で放置すると、細菌が増えてしまいます。
解凍した母乳を子どもが飲まなかった場合は、もったいなくても破棄してください。
冷凍した母乳を電子レンジや熱湯で解凍しない
冷凍した母乳を電子レンジや熱湯を使って解凍するのは、避けましょう。電子レンジや熱湯で解凍してしまうと、栄養が損なわれてしまいます。さらに、熱くなりすぎて、火傷をさせてしまう可能性もあるでしょう。
保育園に母乳を持っていく際の便利なグッズ
保育園に母乳を持っていく時に、便利なグッズもご紹介します。忙しい毎日の中で、母乳を搾乳し、冷凍する必要があるため、時短になるグッズは活用するのがおすすめです。
搾乳器
搾乳器で母乳を搾るのがおすすめです。搾乳は手でもできますが、難しかったり、痛かったりするケースが少なくありません。
また、想像以上の時間がかかってしまうケースもあります。仕事や育児で忙しい中、搾乳する必要があるため、便利な搾乳器を活用するといいでしょう。
搾乳器には、手動のものと電動のものがあります。手動の方が低価格で購入できますが、電動に比べると時間がかかってしまうでしょう。
搾乳器を使用する場合は、器具をよく洗い、消毒してからにしましょう。
母乳専用の冷凍パック
母乳専用の冷凍パックが販売されていますので、こちらを活用するのがおすすめです。母乳専用の冷凍パックにはジッパーが付いており、密閉保存が可能です。また、搾乳した日を書き込む場所があったり、量が測れたりするため、便利といえます。
まとめ
保育園の入園をきっかけに、母乳育児を続けるべきか悩む方も少なくありません。母乳には母乳の、ミルクにはミルクの良さがあるため、それぞれの家庭に合った方法を探すのがおすすめです。
まずは、保育園が母乳に対応しているのか調べましょう。母乳対応をしている場合は、どのように母乳を持っていくのか、さらにはどのように解凍して子どもに与えてくれるのかをしっかり確認しましょう。
母乳対応不可の保育園に通う場合は、断乳やミルクとの混合への切り替えを検討してください。いきなり移行してしまうと、子どもも不安を感じてしまいます。2週間から1ヶ月程度の期間をかけて、ゆっくり移行を進めていきましょう。