-
野外保育
≪野外保育の理念≫
私たちは、ヘンリー・T・ベイリーが提唱した「子どもの生まれながらの権利」の精神を指針として野外保育活動を展開しています。
『子どもの生まれながらの権利』
すべての子は、泥んこになって遊び、小川の水をはねかえし、小鳥のうたう、神を讃える歌を聞く喜びを知らなければならない。
夜明けや日没のひととき、えもいわれぬ輝きにいろどられる大空、すてきな宝石のきらめく、朝露の下りた朝の景色、星が息づき、またたく、広い夜の空を眺めなければならない。
子どもは、花や蝶など寓話の世界をつくり出した野生の生きものと、一緒に生活しなければならない。
子どもは、はだしで歩き、雨に打たれ白樺の木にまたがり、松の枝を滑りおり、山や高い木によじ登り、すき透った水の中に頭から飛び込むスリルを味わなければならない。
湿った大地、刈り取ったばかりの草、甘いシダ、ハッカ、モミの木、家畜の吐息、海から入り江に吹き込む霧のにおいを知らなければならない。
そして、木々が雨や風に答える言葉、さざ波や滝の音、嵐の海のたけり狂う声を聞かなければならない。
子どもは、魚をとり、干草の山にのり、野営し、たき火で料理をし見知らぬ土地を歩きまわり、大空の天井の下で眠る機会を持たなければならない。
若い頃に、自然の世界と祝福された生活を楽しんだことのない者は、自然、小説、歴史、絵、それから音楽ですら、すみずみまで理解し、そのよさを味わうことはできないのである。
ヘンリー・ターナー・ベイリー:1964年米国教育協会議事録より
≪日常の野外保育≫
限られた環境資源の中で、いかに野外保育を実践展開するかは、その取り組み方の姿勢によって成否が分かれます。
幸いにも豊かな自然に恵まれた環境下にある”ひばりとゆりかご”は、日々の保育の中に野外保育を容易に実践することが出来ます。
のびのびと活動できる園庭の空には”雲雀”がさえずり、第二園庭にはクヌギやシイが、子どもたちの頭上遥かに樹冠を成し、夏の厳しい太陽から子どもたちを守ってくれ、冬は自らの帷子をといて子どもに 暖かい日の光を届けてくれています。
ゆりかごの第二園庭も、そこで転げ回る子どもたちを見守りながら、自らも早く大きく育ちあがりたいと、日々成長に怠りはありません。
園内の環境に加え、お散歩に出れば田んぼや畑はもちろんのこと、すぐそばの大橋川が子どもたちを迎え、水辺の草花や水中の虫たちがその姿を現し、子どもに命の喜びをつたえています。 少し足を伸ばせば、農村公園があり、自然動物公園ではキリンさんやコアラに会うことが出来ます。ウサギやモルモットに触れ、牛の乳をしぼり、孔雀が翔ぶ姿を間近に見て、その流麗さに畏敬の念を感じることでしょう。
目を転じればそこには秩父連山が連立し、山々に沈む夕日は、「今日もたくさん遊んだね。」と子どもたちに微笑みながら語りかけてくれます。
私たちはこのような環境の中で、子どもたちを野外保育の世界に日々いざなっています。
≪特別野外保育活動≫
スキー保育
スキーキャンプ
フィールドキャンプⅠ
フィールドキャンプⅡ
★キャンプリーダーについて★
各キャンプの実施・運営にあたっては、園職員だけでは対応できないため、高校1年生以上の卒園生を中心としたキャンプリーダーがボランティアで参加しています。キャンプリーダーは 、子どもたちの良き相談相手として、また良きお兄さん・お姉さんとして、子どもたちと一緒に生活します。
キャンプ中はキャンプリーダーと園職員が連携を取って、キャンプ中の子ども一人ひとりの状態を把握し、見守り、応援していきます。