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土と水と太陽
子どもは、土と水と太陽が大好き。
ちいさな0歳児でも、地面に座れば本能的に手を伸ばし感触を楽しみます。手指をつかったり、シャベルやコップなどの道具を使い見立て遊びも始まります。
これは子どものイメージする力の源です。見立て遊びが進むと友達同士で役割を演じ合い、子ども同士のコミュニケーションが芽生えます。
年長になれば、大きな山や湖をつくるようになり、そこで一つの社会を作っていきます。
器用になると綺麗な泥だんご作りが始まり、水でいっぱいの重いバケツを友達と協力し合ったりと、泥水遊びは社会性も育てています。
大人が用意するのではなく子ども同士が自発的に遊びが発展してゆくのが泥水あそびの良いところですね。
子どもの全面発達の根底に土いじりと水と太陽があります。 -
物作り
どんぐりを拾う、花を摘む、雑巾を絞る、紙をちぎる、椅子やテーブルを持つ・・モノの冷たさや温かさ、柔らかさや固さなど、生活や活動の中で何でも触って確かめることから始まります。
手・指の操作を巧みにしながら感覚や知覚を発達させ、その土台の上に認識や思考の力が付きます。
自分の使うものはできるだけ自分で作る。夏のキャンプに持っていくリュック・運動会の縄跳び・布を染め縫いあげる道具入れ・ソリ滑りには毛糸の帽子を編んで出かけます。
針を扱える繊細な手、三つ編みを固く編める力強い手、畑に種をまく優しい手。色々な表情を持つ「働ける手」を育てたいと思います。
自分で作ったものは世界に1つの宝物になり、それが苦労して作りあげたものであればあるほど、モノを大切にする心も芽生えます。
何かをうみだせる手にこそ、人間が人間として生きるための力へとつながっていくのです。 -
リズム・うた・描く
リズム
ピアノの音が聞こえると、自然とホールの真ん中へ子どもたちがかけて行き、喜びや期待にあふれた表情でリズムが始まります。
うさぎ・ハイハイ・金魚・汽車など、様々なリズムがある中で、各年齢の発達に合わせた表現を保育者と子どもで共有し、イメージしながら体を動かすことを楽しみます。
保育者も日々、リズムの勉強へ行き、くり返し学びまた新たなリズムや集団遊びを習得しています。体の中心の筋肉から手足の末端にまで神経を集中して表現をします。体を使った活動を豊かにし、体の軸をつくりあげるのがこのリズム運動と言えるでしょう。直立姿勢ができない子が増えていると言いますが、土ふまずが綺麗に形成された子どもは姿勢が綺麗です。その年齢に沿った発達を保障する運動が大切です。
うた
うたも、水泥遊びや野山の草花との触れ合い、友達と歓声をあげておもしろくてしょうがない、そんな毎日があって夢中になって遊び込んでいるからこそ、大きな口をあけ、その歌に心一つにして歌えるのです。
うたのイメージと保育園生活を重ね合わせ自分のモノにして歌詞を歌います。うたの言葉が子どもを育てるのです。
描く
子どもたちが夢中になって過ごせる日々があって、のびのびと自分の思いを画面いっぱいに表現できるようになります。手指の運動としての○から「しゅー!」と、声に出したり、意味を持たせたり、イメージを膨らませて色々な形が出てきます。
また、山登りや観劇会など感動体験をたくさん積み重ね、感じたことを絵で表現したい!と意欲を持って画面に向かえるよう、たくさんの言葉がけと絵について話す保育者を大切にしています。
造形
人は人に評価される事で生きがいを感じます。
1つの答えに押し込めるのではなく、多様な評価ができるのが美術です。
ですから、子どもをたくさん褒め、自己肯定感をもってもらいたいです。色々な角度から物を見たり、考えたりと、美を求める探究心・好奇心を育てています。