松井加奈子
当園が名張市から社会福祉法人名張育成会に民間委託され、2021年4月で12年目を迎えました。
委託された当初、私たちはこども園の芯となる「理念」について繰り返し話し合いました。その中で導きだした答えが、「生き抜く力」ということでした。
社会は驚くほどのスピードで変化しています。現代社会で問題になっている様々な環境の中で「生き抜く」には、とても大きな「力」が必要です。
子ども一人ひとりが目の前に現れた壁に気づき、それを突破するために考え、実際に行動してみる。たとえ小さな一歩でも、休憩しながらででも、また助けを求めてもとにかく「生き抜く」。そんな「力」を育てることが、私たちが大切にしたいみはた虹の丘こども園の「芯」だと考えます。
乳幼児期の主体的な活動は生きる基盤となり、その記憶は未来の生きる支えとなります。こども園で過ごす時間で、できるだけ豊かな経験を積む。そのために私たちは、園の特徴を活かしたありったけの思いを子どもたちに注いでまいります。
また保護者の方はもちろん、地域の方とのつながりも重要です。「ジャガイモ堀においで」「イチゴがたくさん出来たからみんなで食べてね」いろいろな温かい思いに触れることで、子どもたちの経験はより豊かになります。
誰かとつながって生きることの心地よさ、大切さを地域の方は教えてくれます。
鳥の声に耳を傾け、目を見張る夕焼けの空の下、地域の方に見守られながら、この美旗の地で大好きな子どもたちと、そして同じ思いで教育・保育に励む仲間と生きる幸せに感謝し、これからも子ども達と向き合っていきたいと思います。