「AI元年」と言われた2017年。時代の大きなうねりがやってきていることを実感いたします。
それはWindows95発売当時の空気とよく似ています。汎用性の高いOSの出現によって、世の中のオフィスでは一気にOA化が進み、事務仕事はPCで効率よくできるようになりました。
時代は20年を経てまた変革期を迎えているのです。
関東圏のある自治体では、保育施設の振り分け実験をしました。300施設、8,000人分、通常30人の職員が50時間かけて行う作業をAIで行ったところ数秒で終わったという報告が上がっています。
そして、結果は人間が手作業で行った割り振りとほぼ同じだったということでした。
にこにこ保育園でお預かりするお子さまは、このように生まれた時からAIと共存して生きていかなければなりません。単純な作業、分類、集計など、定型化していることは人間ではなくAIでできるようになるのです。あっという間に。
では、これからの時代の子ども達には何が必要なのか?
やはり〝考える力〟なのではないかと思います。人間にしかできないこと。人間だからできること。
答えを知っていることよりも、なぜ?どうして?こうかな?と考え、自分で答えを導きだす力。
言われることを待っているのではなく、考えたことを行動に移し、未来を自分で切り開いていく力。
そして、人間らしい豊かな感情、言葉、表情、コミュニケーション能力。
これらは全て遊びの中から身についていきます。
遊びの中には、答えがないことがたくさん詰まっていて、ハプニングも、アクシデントもいっぱいある。
遊びながら子ども達は自然によーく考えているのです。頭の中をぐるぐる動かして。
だから、私達は子ども達と一生懸命遊ぶことを頑張りたいと思っています。
走って、転んで、また走って。
けんかして、ごめんねして、いいよして、笑って。
泥んこになって、着替えて、水たまりに突っ込んで、はだかんぼうになって。
虫を見つけて、飛んできて、びっくりして、泣いて。
野菜の苗を植えて、失敗して、あれれっ?って思って。
近所のおじさんに「こんにちは!」して、「いい子だね。」って褒められて、嬉しくて。
そんなことを繰り返しながら、1つ1つのことを丁寧に受け止め、見えない心の動きを大切にして、子ども達の〝生きる力〟を育てられればいいなと思っております。