「どの子にも発達の保障を」と掲げて、どんな境遇で生まれてこようが、未来に向かって、発達していく権利があり、たとえ、障がいがあろうが、その子の未来を否定してはいけない。子どもが生きる力を身につけていくためには、子どもたちを受け身にしてはいけない。課題に向かって、進もうという自発性がなければならない。こどもたちに共感し、気持ちを前向きにする。意欲を引き出す。保育の柱です。私は、保育には、科学と集団の力を融和し、こどもの発達の状態、生活実態や心の状態。その日の体調や障がいの状態を正しくつかみ、科学的に分析し、日々の保育の手立てを考えます。研修、話し合いを重ね、保護者の理解を得るだけでなく、保育制度、生活を守り、環境と平和を守る運動と積極的に民主的に活動しています。そのような保育園建設のために、私は、2003年から、保育変革にとりかかりました。埼玉県深谷市にあるさくらんぼ保育園に、実習させた保育士とともに「さくら・さくらんぼ保育」を取り入れました。
その後、2005年から、全国保育実践交流連絡会南埼玉グループに加入し、職員・子どもたちと学び合いました。片道3時間30分。往復7時間。月1回、マイクロバスで年長児と職員を連れて行きました。冬は、4グループに分け、新幹線で鴻巣ひかり幼稚園にかよいます。 2月の年長交流合宿は、200名近い子どもたちと50名もの職員で2泊3日の合宿をします。その前年、私は、保育園の庭に、トラック250台分の土を入れ、高さ5メートルの築山をつくり、その土地に200本もの落葉広葉樹、常緑樹を植えて、森を作りました。クヌギ、ケヤキ、カシ、モミジ、ヤマボウシ、ソメイヨシノ、モミ、シラカバ、ヤナギ、スギ、ヒメリンゴ、柿、ブドウ、カリン、プラム、サクランボ、等の樹木。14の水場で、水遊び・どろんこ遊びができ、木登り、虫探し、ツリーハウスでの遊び場と変化にとんだ庭を創りました。
0歳児ほど手をかけて、赤ちゃんと目と目を交わします。これが、赤ちゃんとの信頼関係を作ります。とり換えてもらったら、マッサージをして、心地よくします。自分で、ハイハイ板や段差のある階段を上ったり、山登りをさせていきます。おとなや、仲間の模倣期を過ごしながら、自立させていきます。脱乳は、12ケ月をめどに、個人差がありますので、ゆっくり進めていきます。また、離乳食がはじまり、座位がしっかりできてくると、手づかみ食べに入ります。スプーンも置きますが、「ジブンデ」を大事に育てていきます。水遊びから、道具を使って、泥遊びをたくさんしていきます。
「子どもは、絶え間ない自発的運動の中で自らを育てていく。」
「私たちの生活には、土、緑、空がはだしのこどもたちをとりまいています。子どもにふさわしい遊びと労働が、ヒトの子を人間に育てる。」(斎藤公子記述)この思想に深く学びながら、毎日の保育実践に取り組んでいます。