幼児期は、生涯にわたる人格と能力の基盤が作られる時期です。またこの時期の教育は、子どもの人格と能力を育むのに最も効果的であると言えます。
相模幼稚園では、子どもたちが「心身ともに健康に、集団の中でも個人が輝きながらその可能性を伸ばす教育」に取り組んでいます。本園では「ともに遊び、ともに学び、ともに育つ」を教育方針に、「遊びを通して学ぶ」ことで子どもの自発的な興味を伸ばし、個性を大切に育てています。そのため教員はできるだけ手を貸さず、子どもたちの自発的な活動を援助するように努めています。子どもに任せることで子どもは失敗したり困惑したりしますが、自分なりの学びを得て次の行動を起こしたりリスクを予測するようになり、自立へとつながります。
子どもたちの遊びは生活であり、学習であると言われます。幼児期の子どもにとって、様々な物事を学ぶことは、かけがえのない体験なのです。子どもたちは遊びの中で社会性を養い、ルールを守ったり自己主張や自己抑制をしたり等、これからの人生で大切なことを学びます。
幼児期において、自己肯定感、社会性、自制心、意欲等の「非認知能力」が注目されていますが、これらは他者との関わりや自発的な活動としての遊びの中で育ちます。幼児期にこの非認知能力を身に付けておくことが「生きる力」を育むことであり、将来の成功や安定につながるともいわれています。また、幼児期の生活環境、対人関係、遊びの量・質は後の成長において大きな影響を及ぼします。子どもたちが自らの身体で感じえたものが今後の彼らの人生を左右すると考え、本園では日々、子どもたちにいろいろな物事に興味を持つ機会、経験をする機会を設け、楽しみながら幼稚園生活を送れるよう環境を整えています。
また、本園では創立当初より、担任以外でも教職員全員が全園児の顔と名前を把握しています。そのため、子どもたち一人ひとりに合った接し方ができてコミュニケーションがとりやすくなり、園全体の雰囲気も良くなります。職員同士が互いにサポートしながら子どもたちの安全を見守っています。
本園の一日はあいさつで始まり、あいさつで終わります。園生活では年齢関係なくお友達と助け合いながら活動する機会を設ける等、規律やあいさつ、協調することを学び、思いやる心を養うといった、人として大切な教育にも力を入れています。年長組になると、自立を促す等、就学前教育も行っています。
幼稚園は子どもたちにとって初めての集団生活の場ですが、集団生活において子どもたちにみんなで何かをやり遂げることや経験する機会をたくさん与えることは、子どもたちの関心を豊かにしていきます。楽しいこと、嬉しいこと、時には嫌なことや悔しいことも経験するでしょう。それら一つ一つが子どもの身になり、生涯にわたる学びの基礎を培うと考えています。子どもたちがその後の人生において、どのように社会参加をしていくかにもつながります。
そして何より幼児期に最も大切なことは、親子関係です。子どもたちの健やかな成長には、ご家庭と園との連携が欠かせません。相模幼稚園では、保護者の皆様と園が同じ方向を向いていける環境づくりを心掛け、互いの協力体制を作り、教育の充実に努めてまいります。そして、3年又は2年間の園生活を、子どもたちにも保護者の皆様にも、また園にとっても有意義なものにしたいと考えています。
保護者の皆様、地域の皆様のご協力とご支援を賜りますよう、宜しくお願いいたします。