戦後の荒廃した時代、名古屋にあふれる子どもたちの児童福祉の向上のため、前身である料亭「静月園(昭和8年開業)」の一角を利用し、昭和22年2月、「道徳幼児園」を創設。開園以来一貫してたくましい園児の育成を目指し、地元をはじめ、多くの方々のご理解とご協力に支えられながら歩んでまいりました。初代園長横井喜多郎の創設理念は「子どもたちの命や健康を守ること」だったと聞き及んでいます。
その後、喜多郎は、昭和26年に「笠寺幼児園」を創設。名古屋南部における子育て支援の先駆けとして活躍しました。
3代目園長である横井淳(きよし)は伊勢湾台風で甚大な被害を受けた園舎の復興に尽力するとともに、現在の道徳保育園の基盤となる保育・教育の土台づくりを進めました。
その結実として平成11年には園舎を一新、それに伴い保育の面でも「みんな」が主人公の楽しい園内環境作りや「自分」をしっかり表現できる子になる保育カリキュラムの再構築、何よりも「体験」がベースの園外保育や諸行事のさらなる充実などを積極的に図り、よりすばらしい園づくりを順調に進めてまいりました。
今後は、時代の流れとともに微妙に変化する子どもたちの好奇心も組み入れ、いいものはそのままに、取り入れるべきものは取り入れたよりよい保育も進んで創造していきたいと考えております。
また、平成27年度からは、保育制度の抜本的な改革「子ども子育て支援新制度」が始まりました。道徳保育園においても平成27年4月より幼保連携型認定こども園に移行し、教育基本法に基づく学校と、児童福祉法に基づく福祉施設の性格を併せ持つ施設となり、就学前の教育・保育を一体としてとらえ、子どもたちに一貫して提供することといたします。これにより、教育・保育の内容は「幼稚園教育要領と保育所保育指針の目標が達成されるよう、教育・保育を提供」「施設の利用開始年齢の違いや、利用時間の長短の違いなどの事情に配慮」「認定こども園としての一体的運用の観点から、教育・保育の全体的な計画を編成」「小学校教育への円滑な接続に配慮」することになります。
平成28年4月にはみなみほいくえんを創設。平成29年2月1日には、道徳保育園は創立70周年を迎え、記念誌の発行や記念行事を実施いたしました。その後、平成30年4月にはしんもりやま保育園を創設、令和2年4月からは民間移管を受けたほうしょう保育園の運営が始まりました。そして、令和3年4月1日にはちゃやひるず保育園、おおだかひるずえんを、令和4年4月にはちゃやひるず保育園を開設いたしました。
道徳保育園では、子どもの保育・教育にとどまらず、保護者の方々の支援を含めた総合的な子育て支援事業を引き続き展開してまいります。今後ともご支援ご協力を賜りますようよろしくお願いします。