2019年4月1日、名古屋柳城短期大学附属豊田幼稚園は、幼保連携型認定こども園に移行しました。認定こども園に移行したことにより、これまでの3歳児から年長児の保育(幼児教育)に加えて、0歳から2歳児の保育も担う施設に生まれ変わりました。
この120年で大きく変わったことも多くありますが、変わらずに大切にしてきたものがあります。それは、今も柳城学院や本園がモットーとしている「愛をもって仕えよ」という建学の精神です。ラインホルド・ニーバーの祈りをご紹介します。「神よ、変わることのできるものについて、それを変えるだけの勇気を、変えることのできないものについては、それを受け入れるだけの平静さをお与えください。そして変えることのできるものとできないものとを識別する知恵をお与えください。」 園舎や人が変わっても、子どもたちやご家族、地域の方々とともに「愛をもって仕える」という変わらない精神にて、保育の業を進めたいと思います。
新しい「なでしこホール」には、シンボルが2つあります。1つは正面にある十字架です。旧園舎のホールにあったものですが、ホール取り壊しの時に苦労してはずし、大切に保存されていたものです。実は取り付け方が複雑で、一時はあきらめようかと思ったほどでした。120余年の歴史を誇る柳城学院で大切にしてきた「キリスト教保育」の精神を新しいこども園でも、守り育てていこうとするシンボルとして正面から私たちを見ています。もう1つは西側に掲げられたステンドグラスです。柳城学院の歴史の中でも今までになかった、こども園としての乳児保育の現場が与えられ、新しいチャレンジを象徴するステンドグラスです。幼な子になぞらえたこひつじ5匹が教会と神さまを見上げています。子どもたちの個性を表す虹色は、「一人ひとりを大切に」するキリスト教保育そのものです。2つの与えられたシンボルは、これから豊田幼稚園の子どもたちとご家族、教職員を見守り、導いてくれるものと思います。新しい器を与えられ、今後も地域の子どもたちと子育て支援の総合的な拠点としてその歩みを進めます。