くりくまへようこそ
コロナ禍の中での集団保育、足かけ3年目の春をむかえました。HPをご覧のみなさま、ようこそくりくま保育園にお越し下さいました。園長の武尾です。
当園は、1976年10月「ポストの数ほど保育所を。」の全国的な保育所増設運動を背景に、ここ大久保町平盛の地に誕生し、45年目をむかえています。「豊かな産明け保育を。」求める平盛地域に保育所をつくる会が要求を集め、社会福祉法人 栗隈(くりくま)福祉会が設立母体となり歴史を重ねてきました。
当時の政府は、「3歳児神話」にどっぷりつかり、女性の社会進出が押さえ込まれる困難な状況の中で、「男も女も、子育てをしながら、保育園に子どもを預け、働くことで社会と結びつく。」ことが、どれだけ大変であったか・・・。現在は、どうでしょう?夫婦共働きが当たり前、少子化(出生率の低下)、労働力不足・・・等、問題が山積しています。待機児童問題は、行政の怠慢です。質の担保された認可保育園を、ゆとりをもって必要な地域に設置すればいいだけです。それを怠り、子どもを預けて働こうとしている若い家庭に冷や水を浴びせかけるような数々の愚策には、うんざりします。詰めこみや規制緩和で子どもの生命を危うくしておき、「待機児童問題解消」は、ありません。
私もお世話になった一人です
私は「どろんこと太陽」を掲げ、子どもたちの発達を保護者と共に保障していく園の方針に共感し、32年前に長女を園に預けました。それから次女、三女と合計11年間、園でお世話になりました。元保護者です。3人の娘は、園全体の先生方にあたたかく見守っていただき、今では、それぞれに独立して家庭を築いています。私たち夫婦は、8人の孫のおじいちゃん、おばあちゃんになりました。還暦を過ぎて、自分の子育てと、くりくま保育園のあゆみが重なり合って思い出されます。
全ての子どもたちに、豊かな子ども時代を
保育園の制度は、日本国憲法第25条「全て国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」を国民に保障し、憲法前文と第9条に謳われている恒久平和主義の土台の上に成り立っています。国連「子どもの権利条約」に基づいた保育の創造は、人間社会の主人公としての子どもたちの一人ひとりの人権が尊重され、一人ひとりに豊かな子ども時代が保障されることが重要です。「全ての子どもたちに、豊かな子ども時代を!」私たち、保育に関わる者の究極の目標です。
コロナ禍の中で見えてきたこと
効率優先、自助強制の新自由主義や「後は野となれ、山となれ」で利潤追求第一の資本主義的社会様式は、自然のしっぺ返しである未知のウイルス感染症のパンデミックには、ひとたまりもなかった事。それと同根の地球温暖化に対して人類社会は、有効な手立てを持ち得ず立ち往生している事。経済成長要求をともなった人類社会の発展はあり得ない事。・・・・等、考えさせられます。決して従前の社会に戻るのではなく、地球の未来を地球的規模で考えられる子どもたちに、豊かな子ども時代をプレゼントしたい。今年1月に発効した核兵器禁止条約も子どもたちへのプレゼントです。