白ばら幼稚園は昭和43年の開園以来、半世紀以上にわたる幼児教育を経て現在、卒園生は8500名を超えております。かつて第二次ベビーブーム生まれのお子様が幼稚園に通われている際は最大で580名の園児さんが在園されていましたが、現在は360名のゆとりのある環境の下、園児たちはゆったりと日々の園生活を過ごしておられます。
幼児教育は環境(物的環境と人的環境)を通して行うものであり、そういった意味で過去10年間は旧園舎の耐震補強工事とトイレ等の改修、園庭のリニューアルなど環境整備を最優先に行ってきました。それはいずれ近い将来訪れる可能性が高い東南海地震に備えるため、また安心安全の幼稚園が第一だと考えるからであります。その結果、環境整備もようやくひと段落したことから、これからは新人教員を含めた教職員の人材育成に力を入れることで、最善の幼児教育を提供してまいります。物から人への投資、ハード面からソフト面へシフトしてまいります。
さて、2020年東京オリンピックが決まり、外国人が現在の約倍の4000万人が1年間に日本を訪れることになりそうです。日本は西欧諸国から一番遠い国でしたが、間違いなく世界はどんどん近くなってきています。そういった意味ではこれからの子ども達の活躍の場は日本国内だけに留まらず、世界中での活躍が期待されます。また日本国内にいても文化や考え方の違う外国人とともに力を合わせて自己実現していく、そういった国際化が日本人に求められてくるでしょう。これからの子ども達には21世紀=グローバル社会を生き抜く力が必要不可欠となってきます。当園では国際化に必要なのは①英語、②コミュニケーション能力と考えております。
まず①英語に関してはインターナショナルクラスをH28年度から開設し、毎日英語に触れることで英語を学ぶのではなく、英語で学ぶ環境を整えました。保護者の皆様にとりまして英語は教科の1つだと考えておられますが、幼児にとりまして英語は生活の一部となります。自然と無理なく身に付けられる様、2歳児から小学校卒業までの10年間のカリキュラムをご用意いたしました。一番大切なのは「自信をもって英語に接すること」であります。伝えようという気持ちがあれば必ず相手に伝わります。当園の自信満々の園児さんをご覧いただければ幸いです。
2つ目のコミュニケーション能力の育成という視点から、H29年度から態度教育というプログラムを導入しております。日本人が欧米人と比較して苦手な部分の克服、そして従来から日本人に備わっている美点の更なる磨き上げの両方を態度教育を通じて育成してまいります。態度教育は①あいさつ、②返事、③はきものを揃える、④立腰、⑤食育の5つのプログラムから成り、園児の積極的な対人間コミュニケーション能力の育成は基より、より豊かな人生が生涯にわたって送れる様、未来の園児を育成してまいります。
最後にこれまで当園で大切にしてきた「家庭との連携」を今後さらに積極的に進めることで、より安定した情緒と豊かなこころを兼ね備えた園児を育てていくことをお誓い申し上げます。