社会福祉法人 五風会は、創立69周年を迎えました。長きにわたり事業を継続できました事は、ひとえに多くの皆様方のあたたかいお力添えによるものであり、心から御礼申し上げます。
昭和4年より、曾祖父 寺田利吉(旧寺田財閥・寺田銀行頭取・寺田紡績社長・第17代岸和田市長)が旧岸和田藩・岡部城主邸跡地に、10年の歳月をかけて、二千四百坪の広壮な回遊式日本庭園を有し、当時の職人技術の粋が結集した主屋、3つの茶室を配した五風荘(市指定登録文化財)を造成いたしました。昭和25年、祖父寺田利一は、戦後復興における社会福祉への想いを実現するため、私財を投じ、この地で財団法人 五風会を設立し、結婚式場、集会場、母子支援施設として地域の方に広く親しまれておりました。昭和27年に、財団は社会福祉法人として認可され、昭和44年、祖母寺田喜美が敷地の一画に、五風会保育園を設立致し、現在に至ります。当時の社会情勢の中、働く女性のお子様をお預りし、就労、子育てを支援するという社会福祉事業に邁進し努めてまいりました。また、私に引き継がれた後、平成28年、新たに社会福祉法人 幼保連携型認定こども園として認可されました。熱意ある役職員のもと、就学前教育を実施する施設として、現在までに数多くの園児達が在籍し過ごして参りました。
園では、一年を通じて、木々の生い茂る園庭、多くの自然に触れることができる恵まれた環境のもと、園庭を駆け回って自由に過ごす楽しい時間とともに、先代から引継がれている和の心や心静かに丁寧に過ごす時間も大切にしています。こどもたちが五感で季節を感じながら、集団生活の遊びを通じて、互いに認め合い、相手の立場になって考え、力を合わせることで、みんなが気持ちよく過ごせるということを、自然に身につけられるそんな子どもたちの健やかな成長が、職員一同の願いです。
当法人の社会福祉事業への取り組みも、次の時代に向けた期待と責務の大きさを痛感しております。何よりも、当法人に流れる福祉の心を土台に、利用者の方々をはじめ地域の皆様への感謝の気持ちを忘れず、時代に必要とされる施設を目指して活動していきたいと思います。今後とも当園事業活動に対し、あたたかいご支援を賜りますように、お願い申し上げます。